群れの中の役割分担
2008/10/07 Tue. 17:25 - category:犬との暮らし(空と晴)
群れで暮らす犬の中には、きちんと役割分担があります。あくまでも犬の群れの中の話ですよ。群れを仕切り、ボスとなるのがα(アルファ)。αの指示を受けて群れの安全を守り、監視、協調させる役割がβ(ベータ)。そしてお調子者で、対立を解消させる大きな役割を果たすのがγ(ガンマ)です。
αが動くことはほとんどありません。いかにもボスらしくドシンと構えています。
βはとにかく働き者。群れへの侵入者がいれば必ず確認に動きます。そしてαに報告。相手の出方によっては、制御することもあります。相手が不安な様子を見せれば、安心させます。
γはオチャらけて場の空気を和ませたりするのが、主な役割です。
私自身、国内で犬の群れのこの役割を目の当たりにしたことは正直ありません。そもそも群れ生活を見られる環境が国内だと少ないですからね。そして、このカーミングシグナルを理解できない犬が近頃とても多い。
犬も核家族化されているからなのでしょうか?実際経験で勉強する機会も圧倒的に少ないでしょうしね。
海外講師のセミナーで実録ビデオを見て、α、β、γの見事な役割を見て感動しました。犬には元々対立を避けるように暮らしていく知恵があり、それに使われるのがカーミングシグナルと言われる、犬のボディランゲージ。
体、顔、耳、尾、音声、動き、そして目、表情を用いた様々な信号を送ることでコミュニケーションをはかります。そしてこのα、β、γの役割は、生まれ持っての資質によるところが大きいです。
人間だって、誰もがリーダーになる素質を持っている訳じゃないですものね。
縁あって我が家に来た晴ですが、まさしくβの役割を上手に果たしていると思います。怖がっている子がいれば、側でお腹を出して見せて相手を安心させたり、小さい子には低い姿勢で遊んであげます。
ただし、相手の子犬が出過ぎた行為(マウンティングや、おもちゃの横取り、調和を乱すようなこと)をした場合、容赦ありません。手で相手を押さえつけたり、首の後ろをカプリと抑え込んで、叱責します。ただし、相手を傷つけるようなことは決してしません。
相手の犬が興奮して吠え止まない場合なども、クルリと背中を向けて相手を落ち着かせたり。
他のワンコと空の間に不穏な空気が流れたり、どこかで喧嘩が始りそうになると、跳んできてボディブロックで体ごと間に入って止めさせます。
いつも、他の犬がいると空が攻撃的になるんじゃないかと、心配して監視しているようなところもあります。晴がお家に来てくれたこと、本当に心からラッキーだったと思うこと、たくさんたくさんあります。この素質、もっともっと伸ばしてやりたいと、思っている今日この頃です。
もちろん空は、見栄っ張りで虚勢を張っているだけなのでαになる器なんかじゃありません。(笑)。
でもね、晴ちゃん。
他の子には優しく厳しくきちんと教育係をしてるのに、空が相手だと、どーしてこんなに容赦なく怖くなるの?(笑)。日頃のうっぷんを空で晴らしているような・・・・・。
そして、他の子だったら間違いなく怒るのに、何で空は晴に対してこんなに甘いのだ???惚れた弱み?(笑)
今日のひとこと 「山田太郎ものがたり」、本当に心温まる家族愛の話。私、毎回泣きます。
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