「動物の精神科医が教える…」読ませていただきました!
2018/09/23 Sun. 12:45 - category:犬のしつけに役立つ本
先日JAPDTのカンファレンスでも講師をお願いした、獣医師であり、獣医行動診療科認定医の奥田順之先生の本、拝読させていただきました。
私も未だに飼い主さんからよく言われる「私がリーダーになれていない」「上下関係を教えられていない」「犬に下に見られている」という思い込みについての迷信と真実についてハッキリと書かれています。

そして「問題行動」の定義づけについても明確にされており、愛犬のせいにしない考え方はもちろん、100%飼い主さんのせいでもないということが伝えられていて、噛み付きの犬、そうでない犬の飼い主さんにも自信を持ってお勧め出来る本でした。
問題行動と言われるものが、しつけの一言では括れない事、動物福祉(5フリーダムズ)の観点、獣医師の診断による犬の身心の健康がまずは最優先されるべきであること、病気によって引き起こされる攻撃行動、体罰に反対する声明、など飼い主さんが知るべき内容がギュッと凝縮されていて、一般の飼い主さんでも読み易い内容だと思います。

今回ご紹介させたいだいた奥田順之先生の本は獣医師、そして獣医行動診療医としての目線で書かれている本ですが、僭越ながらトレーナー目線で私が書かせていただいた本の内容、「飼い主との相互学習」が大きく影響していること。「犬の行動の選択」「犬の行動の増減を観察しながら、学習を進めていかなくてはならないこと」「犬が嫌がる事をそのままにしない(無理強いではなく克服する)」の辺りに付いては、共通点も多いのかなという感想を持ちました。

↑こちらが私の著書。良ければ読んでみてくださいね!
犬と人のQOLを高めるには、やはり獣医師とトレーナー、グルーマーの連携は必要不可欠だと思います。
世の中に、犬に対する正しい知識が広まりますように。
犬と人の共生が、お互いのQOLを高める形で実現されますように。
私は私の手の届く範囲で、これから先も一つずつ精一杯コツコツとやらせていただきたいと思っています。





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