バカにされてるでもなくナメられてるのでもなく、そして人でもなく…
2013/09/28 Sat. 18:00 - category:しつけ教室・訓練・トレーニング

先日参加していたセミナーのワークショップでは、一般の飼い主さんとワンちゃんのペアが何組も参加してくれていました。そのステージ上には数組の飼い主さんとワンちゃんのペアが。
他の犬を見ると吠え掛る、他人に吠えるなど問題を抱えたコばかり。

その時、講師が飼い主さんに出した課題が、「犬の良い行動と思う瞬間を見つけて褒めていきましょう」でした。確かに他の犬に吠えたり他人に吠えたりしているワンちゃんが殆どなのですが、鳴き止み飼い主さんに集中するタイミングもあるんです。

「今!」「そこ!」と、私も含め、講義を受けているトレーナーたちはもどかしく感じたに違いない。なかなか良い瞬間を掴めない状況を打破しようと講師がお手本を見せました。
すると、さっきまで激吠えしていたワンちゃんが別犬に早変わり。吠えるのを止め、ハンドラーに一気に集中し始めました。本当にあの時の様子をビデオでお伝えしたいほど。

この時感じました。
確かに、犬の行動を決める要因に、その飼い主さんとの経験値というものがあります。しかしながら、もうひとつ大切なものがタイミング!わずか0.5~1秒の差が犬の行動に変化をもたらすのだと、この時、感じました。

だからね、犬たちは飼い主さんをバカにしている訳でもないし、ナメてる訳でもないんです。その人との経験値で効果があったことはやり続けるし、良い行動の瞬間をキッチリ捉まえて、「その行動が正しいよ!」とタイミングよくフィードバックしてやることで、大きく変化を見せてくれます。
地べたを這いつくばるように、拾い食いしていたコとは思えない変貌ぶり。地面から顔をあげた瞬間をほめ、飼い主に集中した瞬間をマークし褒めて拾っていった効果です。
こちらも、同じ悩みのある子です。本当にほんのわずかですが、私の褒める声のタイミングがクリッカーよりも早いのがおわかりになるでしょうか?他を諦めて犬の意思で飼い主を選んだ瞬間を引き出していくんです。
私だって、元はただのOL。最初からタイミングを捉えられた訳ではありません。意識することで飼い主さんも上手になっていくんだと思っています。



バカにされてるでもなくナメられてるのでもなく、そして人でもなく…実は犬を変える一番のキーはタイミングなんじゃないかと感じたワークショップでした。

テーマ: ***行動学による犬のしつけ・トレーニング・訓練*** - ジャンル: ペット
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