犬から教わる犬の育て方
2011/02/20 Sun. 18:00 - category:スクール生徒紹介
ものすごい緊張と警戒っぷりです。

鼻にも軽く皺を寄せて、来客である私を警戒し、吠えて威嚇しています。後ろに後ずさりしながらも吠えることを止めません。ここで、私が無理やり手を出して引き寄せたりしたら、間違いなく噛む状況です。
飼い主さんが何を言っても、聞こえない状況。飼い主さんを見向きもしません。
先日からレッスンを始めているルイくん。お家に来た当初は一人暮らしの息子さんが飼っていました。留守番を10時間近く強いられる環境でしたから大切な社会化適正期に、いっつも静かなお家の中で刺激に触れずに一人で過ごしてきた訳です。
そして、ルイ君の飼い主Aさん宅から、Aさんの両親のお宅へ引き取られたルイ君。
日中誰かがお家に居てくれるという恵まれた環境にはなりましたが、今まで一人で留守番だった分、ルイ君を可哀そうに思ったAさんのご両親は人間の赤ちゃんに接するようにルイ君を育ててきてしまったようです。
犬は犬であって人間ではないのです。

レッスン後半には、私の傍でこんなに可愛い顔に。目が全然違いますよね!
つまり、
ルイ君が来客に怖がった時、抱っこして必要以上になぐさめてしまう
モノ欲しさに吠えたら、おやつを与えてしまう
抱っこの要求で抱っこしてしまう
呼んでも来ないので、おやつを見せて賄賂を与える
ルイが行きたがる場所に、どこへでも行かせる
ルイが自由に出来るもの、場所を与え過ぎている
簡単に言えば、全てルイの要求でAさんのご両親が動いていたということ。今まで一人ぼっちで育ったことが可哀そうで、ルイの望むワガママを聞いてあげたかったとのことでした。
その気持ち、よくわかります。わかるんですが・・・、
けれども・・・
犬は、犬であって人間ではないんです。赤ちゃんのようにあやしてワガママを叶えるだけではうまくいかないことも多々あって・・・それが問題行動に転じていく場合もあります。

帰る間際には、こんなに可愛い顔のワンコに大変身です!!!
たった1時間ちょっとで、同じ犬とは思えないくらいの表情

犬が犬を育てる時、決して甘やかさないのを晴の子育てで見てきた私。人間が自分のコをしつけるように、犬も自分の子犬をちゃんと育てるんです。
詳しくはコチラ→犬から学ぶ、犬の育て方
家に犬を迎えるということは、その犬のお母さん、お父さんになるということだと私は思います。リーダーになんてなる必要はないんです。
これから、ルイくんがどう変わっていくのか。飼い主さんとルイ君のコミュニケーションの取り方のお手伝いをさせてもらうのが楽しみです。あくまでも!トレーナーが犬を変えるのではありません。飼い主さんが自分の犬と一緒に変わっていくのです。






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